今日は10月28日に引き続き、JA敦賀三方五湖支店にて、平成28年度 担い手支援プレゼンテーション(嶺南バージョン)が行われました
講演内容は以下の通りでした。
米穀情勢 県内紋枯病発生状況と防除対策について
土づくりの重要性と対策について 福井県JAグループ推奨品目紹介(肥料・農薬)
系統肥料の品質管理・農薬の上手な使い方 各種相談会
紋枯病について・・・
紋枯病は、空気伝染するいもち病と違い、接触伝染により広まる。
よく「紋枯病が出たから倒伏が多かった」といわれるが、実際には逆で、
倒伏すると稲同士が触れ合いやすくなるため、伝染しやすくなってしまう。
そのため同じ頻度で防除を行っても紋枯病の発生量は圃場によって異なる。
また圃場内でも畦畔側と中とでは発生量が異なるのか試験した結果は、特に大差はなかった。
そのため圃場を歩いていて、少しでも紋枯病が目についたら圃場全体に防除をする必要がある。
土づくりについて・・・
現在県内の圃場では「ケイ酸」が不足している。というのも、ケイ酸は1作で100㎏/10aも吸われるため。
ケイ酸の補給は100㎏のうち、約6割が稲わらのすき込みから、約1割が灌漑水から吸われる。
そのため残り4割は土づくり肥料で補わないといけない。
また作土の深さは15㎝以上が理想。深いほど根が伸びやすく水を吸収しやすくなる(=胴割米の減少)。50年ほど前は15㎝以上の作土が7割あったのに対し現在では3割ほどしかない。
原因は大型機械の使用で土が踏みしめられ固くなったこと、また作業面積が多いとどうしても耕起する速度が速くなってしまうため(深くするためには人の歩く速度の4分の1=時速1㎞が理想)。
このように専門的な話もきくことができ、質問があがるほど皆さん熱心に聞いていらっしゃいました